ラクトアイスは太る?ラクトアイスとアイスクリームの違い、健康リスクと賢い付き合い方について
はじめに
真夏の酷暑が続く毎日ですが、ついアイスに手が伸びてしまうことは多いのではないでしょうか。また、最近では冬場でもアイスを楽しむ人が増え、コンビニやスーパーには数多くのアイス商品が並んでいることと思います。その中でも特に多いのが「ラクトアイス」と呼ばれる種類です。価格も手頃で、バリエーションも豊富なことから人気のラクトアイス。しかし「ラクトアイスって太るの?」と疑問に思ったことはありませんか。
実はラクトアイスは、カロリーや脂質の面だけでなく、健康面でも注意が必要な食品なので、今回はこのテーマについて、取り上げてみたいと思います。
ラクトアイスとは?アイスクリームとの違い
「アイス」と一口に言っても、実は4つの種類に分けられています。
- ①アイスクリーム:乳固形分15%以上、乳脂肪8%以上
- ②アイスミルク:乳固形分10%以上、乳脂肪3%以上
- ③ラクトアイス:乳固形分3%以上、乳脂肪は少ない(代わりに植物油脂を使用)
- ④氷菓:乳固形分をほとんど含まない(例:かき氷、ガリガリ君)
ラクトアイスは、乳脂肪が少ない代わりに「植物油脂」を加えてコクを出しているのが大きな特徴です。価格が安く、大量生産しやすいため、コンビニやスーパーで多く流通していることが多いです。
カロリーや栄養面から見る「ラクトアイスは太るのか」
植物油脂による高カロリー
乳脂肪が少ない代わりに添加される植物油脂は、エネルギーが高く、摂りすぎればすぐに余分なカロリーとなって体脂肪に蓄積されてしまう恐れがあります。
糖質が多い
ラクトアイスは食感や甘みを出すために砂糖や水あめを多く使用しています。これらに含まれている糖質は、血糖値を急上昇させ、脂肪をため込みやすくしてしまいます。
腹持ちが悪い
本来の乳脂肪が少ないことが影響して満足感が得にくく、「ついもう一個」と食べ過ぎてしまうリスクがあります。
ラクトアイスに含まれる植物油脂とトランス脂肪酸
ラクトアイスに含まれる植物油脂の中には、トランス脂肪酸が含まれている場合があります。
- 体内で分解されにくく、蓄積されやすい
- 悪玉コレステロールを増加させ、動脈硬化や心疾患のリスクを高める
- WHO(世界保健機関)も摂取制限を推奨
つまりラクトアイスは、「太るリスク」だけでなく「健康を損なうリスク」も抱えているということになります。それにもかかわらず、日本ではトランス脂肪酸の表示義務がないため、消費者が意識して避けることは難しい、という点も、問題といえます。
「太る=カロリー」だけではない
多くの人は「太るかどうか」をカロリーだけで判断しがちです。ですが、重要なのは、摂取した栄養素が体にどのような影響を与えるかという点です。
- 高GI(食品に含まれる糖質の吸収度合いが高い食材)の糖質 → 血糖値急上昇 → 脂肪合成が促進されてしまう
- トランス脂肪酸 → 基礎代謝を下げ、脂肪が燃えにくい体質に
- 添加物の多用 → 腸内環境を乱し、太りやすい体質を作る可能性
このように、ラクトアイスを日常的に食べると「カロリー以上に太りやすい体質」へと変化していく恐れがあるんです。
太りにくいアイスの選び方と食べ方
アイスクリームを選ぶ
価格は高めですが、乳脂肪を主体としたアイスクリームはトランス脂肪酸が少なく、添加物も少ないものが多いです。例:ハーゲンダッツ。
食べる量を小分けに
一度に大きなカップを食べきるのではなく、小さいカップやバータイプを選び、量をコントロールしましょう。
食べるタイミングを工夫
夜遅くや空腹時ではなく、食後のデザートとして少量食べることで血糖値の急上昇を抑えることができます。
氷菓を上手に活用
どうしてもさっぱりしたものを食べたいときは、乳脂肪や植物油脂を含まない氷菓を選ぶのも一つの方法です。
まとめ
ラクトアイスは「乳脂肪が少ない=ヘルシー」と思われがちですが、実際には植物油脂や糖質が多く含まれ、太りやすい食品です。さらにトランス脂肪酸の存在は、肥満だけでなくて、心疾患や生活習慣病のリスクも高めます。
もちろん、時々楽しむ分には大きな問題はありません。しかし習慣的に食べるのであれば、できるだけ本物のアイスクリームを選び、食べ方や量を工夫することが大切かと思います。
まとめると、「ラクトアイスは太る?」という問いに対しての答えは、「食べ方次第だが、日常的に摂取すれば太りやすく、健康リスクもある」だと思います。なので、ぜひ今日から、アイスの選び方を少し意識してみて選んでください。
元八事ファミリー内科クリニックのブログでは、このように、食生活に関しての情報発信も随時織り交ぜながら、定期更新していきたいと思います。お時間があるようでしたら、引き続きブログ欄も参考にしてみてください。