寒暖差アレルギーとは? ~風邪でも花粉症でもない鼻の不調について~
寒暖差アレルギーとは?
そこで今回のブログでは、この寒暖差アレルギーと呼ばれるものについて、取り上げてみたいと思います。
寒暖差アレルギーの主な症状
鼻を中心とした症状
- サラサラした透明の鼻水が急に出る
- くしゃみが何回も続く
- 鼻づまりで息がしづらい
これらの症状は風邪と似ていますが、発熱や喉の痛みはほとんどありません。また、花粉症のように目のかゆみが出ないのも特徴です。
風邪・花粉症との違い
寒暖差アレルギーは、風邪や花粉症と症状が似ていますが、以下のような違いがあります。
| 項目 | 風邪 | 花粉症 | 寒暖差アレルギー |
|---|---|---|---|
| 原因 | ウイルス感染 | アレルゲン(花粉・ダニなど) | 急な気温差・温度刺激 |
| 発熱 | あり | なし | なし |
| 鼻水 | 粘り気がある | 透明でさらさら | 透明でさらさら |
| 目のかゆみ | なし | あり | 少ない |
| 検査項目 | ウイルス抗原検査など | アレルギー検査 | 特になし |
なぜ起こるの? 自律神経との関係
寒暖差アレルギーの大きな原因は「自律神経のバランスの乱れ」です。私たちの鼻の粘膜には、温度や湿度の変化を感知するセンサーがたくさんあります。急に冷たい空気に触れると、血管が過剰に収縮・拡張してしまい、鼻水や鼻づまりが起こります。
また、ストレス・疲労・睡眠不足などで自律神経が乱れていると、こうした反応が強く出やすくなります。特に女性や冷え性の方、運動不足の方は影響を受けやすい傾向があります。
寒暖差アレルギーの対策と予防
完全に防ぐことは難しいですが、日常生活の中で少し工夫をすることで、症状をかなり軽くすることができます。
1. 温度差を小さくする工夫
- 外出時はマスク・マフラー・ストールなどで、鼻と喉を冷気から守る
- 室内外の温度差をできるだけ小さくする
- 朝の冷え込みには上着を一枚多めに、夜は湯船にしっかりつかって体を温める
2. 自律神経を整える生活習慣
- 睡眠をしっかりとる(6~7時間を目安に)
- ウォーキングや軽い筋トレなどで体を動かす
- ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
- ストレスを溜め込まない、リラックスできる時間を持つ
3. 食生活で体を温める
- ショウガ・ネギ・根菜類など、体を温める食材を意識してとる
- 冷たい飲み物を控え、常温か温かい飲み物を選ぶ
- ビタミンC・E、ミネラルをバランスよく摂る
4. 室内環境を整える
- 加湿器を使って乾燥を防ぐ(湿度40~60%を目安に)
- 暖房・冷房の設定温度を強くしすぎない
- 朝晩の換気を行い、空気を入れ替える
治療方法について
生活の工夫をしても症状がつらい場合は、薬による治療を行います。当院では症状や体質に合わせて、次のような治療を組み合わせています。
1. 薬物療法
- 抗ヒスタミン薬(眠気の少ないタイプを中心に使用)
- 点鼻ステロイド薬(鼻の粘膜の炎症を抑える)
2. 鼻のケア
- 生理食塩水での鼻うがい
- 蒸しタオルで鼻を温める
- 加湿器を活用し、鼻粘膜を乾燥から守る
これらをうまく取り入れることで、薬に頼りすぎず、自然な形で症状をコントロールしていくことも期待できます。
当院の取り組み
元八事ファミリー内科クリニックでは、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医の立場から、鼻や呼吸のトラブルを積極的に診察しています。「寒暖差で鼻がつらい」「咳が止まらない」といった症状においても、安心してご相談ください。
まとめ
寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)は、気温の変化によって鼻の粘膜や自律神経が敏感になり、くしゃみ・鼻水・鼻づまりを引き起こす状態です。風邪や花粉症と似ているため見過ごされがちですが、原因と対策を知ることでコントロールは十分可能です。鼻水や鼻づまり、くしゃみ、咳など、つらい症状が続く場合は、どうぞお気軽に元八事ファミリー内科クリニックへご相談ください。
元八事ファミリー内科クリニックは、地下鉄八事駅、塩釜口駅から車で5分くらいの立地にあり、八事から島田方面へ続く幹線道路(県道220号)沿いにあって大きな看板も設置しているため、初めての方でも見つけやすい立地です。ぜひお気軽に来院いただければと思います。
