- アレルギー検査とは
- 当院で行っている検査の種類
- View39について
- 単項目検査について
- イムノキャップラピッドアレルゲン8について
- アレルギー検査の考え方
- 検査の流れ
- 検査をおすすめする方
- アレルギー検査に関するよくある質問
アレルギー検査とは
アレルギー検査とは、花粉や食べ物、ダニなどに対して体が過敏に反応する体質かどうかを、血液中のIgE抗体(アレルギー反応に関わる物質)の量を測定して調べる検査です。 花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどの診断補助として用いられます。ただし、血液検査だけでアレルギーの診断が確定するわけではありません。 最も大切なのは「実際に症状があるかどうか」です。
当院で行っている検査の種類
当院では、目的に応じて以下の3種類のアレルギー検査を行っています。
- View39:39項目を一度に包括的に調べる検査
- 単項目検査:特定のアレルゲンを選択して個別に測定する検査
- イムノキャップラピッドアレルゲン8:主要な吸入系8項目を指先採血によって迅速測定する検査
View39について
吸入系・食物系を含む39項目を一度に測定できるアレルギー血液検査です。 原因がはっきりしない場合のスクリーニングに適しています。
3割負担の方で約5,000円程度になります。
検査項目(全39項目)
- ヤケヒョウヒダニ:通年性鼻炎や喘息の主要な原因となるダニアレルゲン
- ハウスダスト1:室内塵全般に含まれる混合アレルゲン
- ネコ皮屑:猫のフケや唾液由来のアレルゲン
- イヌ皮屑:犬のフケ由来のアレルゲン
- スギ:2~4月に流行する日本で最も多い花粉症の原因
- ヒノキ:3~5月に飛散しスギ花粉症と併発しやすい花粉
- ハンノキ(属):早春に飛散し果物との交差反応を起こすことがある花粉
- シラカンバ(属):春に飛散し口腔アレルギー症候群と関連する花粉
- カモガヤ:5~6月に多いイネ科花粉の代表
- オオアワガエリ:初夏に飛散するイネ科花粉
- ブタクサ:8~10月に飛散する秋の代表的花粉
- ヨモギ:秋に飛散し鼻炎症状の原因となる花粉
- アルテルナリア:気管支喘息の悪化因子となることがあるカビ
- アスペルギルス:環境中に広く存在する真菌
- カンジダ:皮膚や粘膜にも存在する酵母様真菌
- マラセチア:皮膚炎との関連が指摘される真菌
- ゴキブリ:室内昆虫由来の吸入アレルゲン
- ガ:昆虫由来の吸入アレルゲン
- 卵白:小児の食物アレルギーで最も多い原因の一つ
- オボムコイド:加熱しても残りやすい卵の主要アレルゲン
- 牛乳:乳児期に多い代表的な食物アレルゲン
- 小麦:主食に含まれ生活への影響が大きい穀物
- 米:頻度は高くないが確認されることがある穀物
- ソバ:少量で強い症状を起こすことがある食物
- 大豆:加工食品に広く使用される豆類
- ゴマ:近年報告が増えている食物アレルゲン
- ピーナッツ:重症化しやすいことがあるナッツ類
- エビ:成人発症もみられる甲殻類アレルゲン
- カニ:甲殻類アレルギーの代表的原因
- リンゴ:花粉症と関連して口腔症状を起こすことがある果物
- キウイ:口腔アレルギー症候群の原因となることがある果物
- バナナ:ラテックスとの交差反応が知られる果物
- マグロ:魚類アレルギーの評価対象となる魚
- サバ:青魚に対する反応確認に用いられる魚
- サケ:比較的摂取機会の多い魚類
- 牛肉:頻度は高くないが確認対象となる肉類
- 豚肉:食肉アレルギー評価の対象となることがある
- 鶏肉:日常的に摂取される肉類
- ラテックス:天然ゴム製品で反応することがあるアレルゲン
単項目検査について
特定のアレルゲンを1項目ずつ選択して測定する精密検査です。
1回の採血で最大で13項目まで検査が可能で、1項目あたりの費用は330円(3割負担)程度になります。
数値の変化を追跡しやすく、経過フォローにも適しています。
- 原因がある程度絞られている場合に有用
- 数値の推移を確認したい場合に適している
- 必要な項目のみ選択可能
イムノキャップラピッドアレルゲン8について
主要な吸入系アレルゲン8項目を迅速に評価する検査です。
花粉症やダニアレルギーの確認に適しています。
3割負担の方で約3,000円になります。
- ヤケヒョウヒダニ
- スギ
- カモガヤ
- ブタクサ
- ヨモギ
- シラカンバ
- ネコ皮屑
- イヌ皮屑
イムノキャップラピッドアレルゲン8に関しては、指先採血で微量の血液検体で検査をすることができます。
なので、静脈採血が苦手な方、採血量の確保が難しいお子様にもお勧めです。

アレルギー検査の考え方
血液検査だけで診断が確定するわけではありません
アレルギー検査で陽性となっても、それだけで「原因」と断定できるわけではありません。
実際に症状が出ているかどうか、いつ・どのような状況で起きているかをあわせて総合的に判断する必要があります。
吸入系アレルゲン(花粉やダニなど)の場合も、数値が陽性であっても症状がなければ治療の対象とならないことがあります。
食物アレルゲンの場合も、検査が陽性でも実際に摂取して症状が出なければ、必ずしも除去が必要とは限りません。
また、IgE抗体の値だけから「症状の強さ」や「どの程度の量で反応するか」を正確に予測することはできません。
検査はあくまで診断の参考情報のひとつです。
吸入系と食物系では考え方が異なります
アレルギー検査の結果は、花粉やダニなどの「吸入系」と、食べ物の「食物系」とで考え方が少し異なります。
花粉やダニ、ペットなどの吸入系アレルゲンの場合は、くしゃみ・鼻水・目のかゆみ・咳などの症状があり、検査でも陽性であれば、その物質が症状の原因になっている可能性があります。その場合は、できる範囲で原因を避けたり、お薬でコントロールしたりすることが大切になります。
一方で、食べ物については少し考え方が違います。検査で陽性でも、実際に食べて症状が出ていなければ、必ずしも「食物アレルギー」とは診断されません。数値だけを見て自己判断で食事を制限してしまうと、栄養バランスを崩したり、生活に負担がかかったりすることもあります。
そのため、食物アレルギーでは「実際に症状が出ているかどうか」がとても大切になってくるんです。
このように、同じIgE抗体の検査であっても、吸入系と食物系では結果の受け止め方が異なります。
当院では検査結果だけに頼らず、症状や経過を丁寧に確認しながら、一人ひとりに合わせて判断していくように心がけています。
検査の流れ
問診で症状を詳しく確認し、必要な検査を選択していきます。 採血で検査を行い、結果説明は後日行います。
採血に関しては、イムノキャップラピッドアレルゲン8は指先採血で、View39と単項目検査は静脈採血で行っていきます。
検査をおすすめする方
- 花粉症が疑われる方
- 通年性の鼻炎症状がある方
- 食後に症状が出ることがある方
- 喘息の原因検索を希望される方
アレルギー検査に関するよくある質問
検査で陽性だったら、その食べ物は完全にやめるべきですか?
いいえ。実際に食べて症状が出なければ、食物アレルギーとは診断されません。自己判断で除去するのではなく、相談してみてください。
数値が高いほど症状は重いのですか?
必ずしも比例しません。IgE抗体値だけで症状の強さや摂取可能量を正確に予測することは困難です。
花粉症の原因は検査でわかりますか?
吸入系抗原に対するIgE抗体を調べることで、原因花粉の特定に役立ちます。症状と合わせて総合的に判断します。
子どもでも検査できますか?
可能です。ただし年齢や症状に応じて検査項目を相談しながら選択していきます。
一度検査すればずっと有効ですか?
アレルギーの状態は変化することがあります。症状の変化があれば再評価を行います。
