血糖値に影響しにくい間食に関する“8つのルール”
血糖値に影響しにくい間食に関する“8つのルール”
こんにちは。元八事ファミリー内科クリニックの浅野です。
「糖尿病だから、おやつは我慢しないといけませんよね?」
こう感じている方、実はとても多いです。
血糖値を気にしている方ほど、間食に悩んでしまうものです。
甘いものは好き。でも血糖値も気になる。
分かってはいるけれど、完全にやめるのはなかなか難しいですよね。
ただ、ここで大切なのは「間食=悪いもの」と決めつけないことです。
問題になるのは間食そのものではなく、食べる内容やタイミングだったりもするんです。
少し工夫するだけで、血糖値への影響を抑えながら、無理なく続けることもできたりするんです。
そこで今回のブログでは、血糖値をできるだけ安定させながら間食とうまく付き合うための“8つのルール”について、分かりやすく書いてみたいと思います。
糖尿病と間食の関係
糖尿病とはどんな病気?
糖尿病は、血糖値(血液中のブドウ糖)が慢性的に高くなる病気です。
通常、食事をすると血糖値が上がります。
すると膵臓からインスリン(血糖を下げるホルモン)が分泌され、糖が筋肉や肝臓に取り込まれます。
ところが糖尿病では
- インスリンが足りない
- インスリンが効きにくい
このどちらかが起き、血糖値が高い状態が続きます。
長い間高血糖が続くと、血管が傷つき、
- 糖尿病網膜症(失明の原因)
- 糖尿病腎症(透析の原因)
- 糖尿病神経障害(手足のしびれ)
といった合併症につながります。
だからこそ、血糖値の上下を穏やかにする生活が大切になってくるんです。
間食が血糖値に与える影響
血糖値を大きく左右するのは、「糖質」です。
糖質の多いお菓子を食べると、血糖値は一気に上がります。
それを下げようとして、体はインスリン(血糖を下げるホルモン)を多く分泌します。
このときに起きるのが、
急激に上がって、急激に下がる――そんな乱高下です。
この状態を「血糖値スパイク」と呼びます。
血糖値スパイクが繰り返されると、血管に負担がかかり、
動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中といった病気のリスクが高まることが分かっています。
だからこそ大切なのは、
間食を無理にやめることではありません。
血糖値をできるだけ乱さないような「食べ方」を身につけること。
ここがとても重要なポイントなんです。
血糖値に影響しにくい間食“8つのルール”
① 間食は1日200kcal以内
間食はあくまで食事の補助。
目安は80〜160kcal。
多くても200kcal以内にしましょう。
菓子パン1個は400kcal近くあります。
これだけで1食分。
量のコントロールがとても大切なんです。
② 間食は「たんぱく質」を意識する
血糖値の急上昇を抑えるためには
たんぱく質がとても役立ちます。
おすすめは
- ゆで卵
- チーズ
- ヨーグルト
- ナッツ
たんぱく質は消化がゆっくり。
満腹感も長く続くので、ちょこっと食べる間食にはお勧めです。
③ ナッツは優秀な間食
アーモンドやくるみには
- マグネシウム
- 食物繊維
- 良質な脂質
が豊富に含まれています。
さらに、血糖値を上げにくい食品です。
ただしカロリーは高めなので、1日20粒程度までが目安となります。
④ フルーツは量を守ればOK
「果物は甘いから控えた方がいいですよね?」
このように思っている方も多いと思います。
たしかに果物には糖質が含まれていますが、適量であれば大きな問題にならないことがほとんどです。
目安としては、
・キウイ 1個
・りんご 半分
・いちご 5粒
・みかん 1個
このくらいの量であれば、取り入れても大丈夫なケースが多いです。
むしろ果物には、食物繊維やビタミンも含まれています。
「甘いからダメ」と完全に避けるのではなく、量を意識しながら上手に取り入れていくのがいいと思います。
⑤ 間食のタイミングが重要
最も良くないタイミング。それは
寝る前です。
夜はエネルギー消費が少ない時間帯。
血糖値も下がりにくい。
おすすめは
- 昼間の活動前
- 食後のデザート
この方が血糖値の乱高下を防げます。
⑥ カロリーより「糖質量」を見る
よくある誤解のひとつに、「和菓子はヘルシーだから安心」という考えがあります。
しかし、これは半分正しくて半分は誤解です。和菓子は脂質が少ない分カロリーは控えめに見えることもありますが、実際には砂糖と炭水化物が中心で、糖質が多い食品です。
どら焼きや大福、羊羹などは、そのほとんどが糖質でできています。
血糖値に直接影響するのはカロリーよりも糖質です。数字だけにとらわれるのではなく、糖質量にも目を向ける習慣をつけることが大切なんです。
⑦ お菓子+たんぱく質の組み合わせ
「どうしてもクッキーが食べたい」
そんな日もありますよね。
無理に我慢するよりも、食べ方を少し工夫することが大切です。
例えば、クッキーは1枚にして、チーズやヨーグルトなどのたんぱく質を一緒に組み合わせてみてください。
このようにたんぱく質を加えることで、血糖値の上昇がゆるやかになり、満足感も得やすくなります。
⑧ 「ながら食べ」をやめる
テレビを見ながら、スマートフォンを操作しながらの「ながら食べ」は、知らないうちに満足感が下がってしまいます。
その結果、食べた量のわりに満たされず、つい食べ過ぎてしまうことも少なくありません。
おすすめは、食べることにしっかり意識を向けることです。
一口ずつゆっくり味わうだけでも、満足感は大きく変わります。
シンプルですが、食べ過ぎを防ぐうえでとても効果的な習慣なんです。
間食についてよくある質問
チョコレートは食べてもいい?
チョコレートを選ぶなら、カカオ70%以上のものがおすすめです。
カカオに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり、血管を守る働きが期待されています。
ただし、体に良いからといって食べ過ぎてしまうのは逆効果です。
量は1日3かけ程度を目安にしておくと安心です。
カロリーゼロのお菓子なら安全?
「カロリーゼロ」と表示されていても、実際には完全にゼロというわけではなく、わずかなエネルギーが含まれている場合があります。
また、人工甘味料を多く摂ることで、かえって食欲が増えてしまう可能性を示した研究もあります。
「ゼロだから大丈夫」と思い込まず、量や頻度に気をつけながら取り入れることが大切です。
最後に
糖尿病の食事療法で大切なのは、無理なく続けていける形にすることです。
甘いものをすべて我慢しようとすると、かえってストレスが強くなり、途中でつらくなってしまうことも少なくありません。
そのため、「何を食べるか」だけでなく、「どう食べるか」という視点がとても重要です。食べ方を少し整えるだけで、現実的で続けやすいコントロールにつながります。
名古屋市天白区の元八事ファミリー内科クリニックでは、糖尿病をはじめとした生活習慣病の診療にも力を入れています。
血糖値が気になっている方や、食事について不安がある方は、どうぞ気軽にご相談ください。
