花粉症で気を付けるべき服装・恰好
花粉症対策は「薬」に加えて
“服装”で差がつきます
こんにちは。元八事ファミリー内科クリニックの浅野です。
花粉症の方にとってはつらい季節がやってきました。今年は例年以上に花粉の飛散量が多く、鼻水や目のかゆみが強く出ている方も少なくありません。
「ちゃんと薬は飲んでいるのに、外に出ると一気につらくなるんです」
そんな声を、ここ最近よく耳にします。
花粉症対策でいちばん大切なのは、できるだけ花粉に近づかないこと。
つまり、原因となる花粉に触れる量を減らすことです。ここがすべての土台になります。
そこで今回は、見落とされがちな“服装・格好”という視点から、花粉症対策についてお話しします。医学的なデータも踏まえながら、今日からすぐに実践できるポイントを整理していきます。
外出時の花粉症対策|マスクと眼鏡の効果

マスクは鼻への花粉付着を大きく減らします
花粉を舞わせた空間に1分間滞在し、鼻腔(鼻の奥)に付着した花粉量を測定した研究があります。
医薬ジャーナル 37:117–121,2001
この研究では、マスクを着用すると、鼻腔内に付着する花粉量はマスクなしと比べて1/3~1/6に減少したとのことでした。
鼻粘膜に付着した花粉が、くしゃみ・鼻水・鼻づまりを引き起こします。
入口で減らす。それだけで症状の強さは変わってくるんです。
眼鏡は目のかゆみ対策に有効
同じ研究では、結膜(白目の部分)に付着する花粉も測定されています。
- 眼鏡なし:100%
- 通常の眼鏡:約2/3
- 花粉症用眼鏡:約1/3
風の強い日は隙間から入りやすいため、症状が強い方は花粉症用ゴーグルタイプが安心です。
花粉が付きにくい服装とは?
素材が重要です
ウール・起毛素材は花粉を抱え込みます
ウールなどの起毛素材は、花粉が絡みつきやすい特徴があります。
花粉飛散量が多い日は、表面がなめらかな素材を選びましょう。
- ナイロン
- ポリエステル
- 革素材
ツルっとした素材は花粉が付きにくく、落としやすい。小さな違いですが、毎日の積み重ねが効いてくるんです。
静電気対策も忘れずに
花粉はとても軽く、しかも電気を帯びやすい性質があります。
そのため、衣類に静電気が起きていると、まるで磁石のように引き寄せられてしまうんです。
特に静電気が起こりやすい組み合わせは、
・ナイロン × ウール
・アクリル × ポリエステル
こうした素材同士を重ねると、摩擦で電気が発生しやすくなります。
対策としては、洗濯時に柔軟剤を使うこと。
柔軟剤に含まれる界面活性剤が繊維の表面を整え、静電気の発生を抑えてくれる効果があるんです。
外出前に静電気防止スプレーを軽く吹きかけるのも一つの方法です。
ほんのひと手間ですが、花粉の付着量を減らす意味ではとても大切なことなんです。
帽子は意外と効果的な花粉症対策です
帽子は、実はかなり優秀な花粉症対策です。
顔やマスクには気を配っていても、頭はつい後回しになりがち。
でも髪の毛は細かい繊維の集まりですから、花粉が入り込みやすい場所なんです。
帽子をひとつかぶるだけで、頭部に付着する花粉はしっかり減らせます。
帰宅後にくしゃみや目のかゆみが強くなるのを防ぐ意味でも、取り入れる価値は十分あります。
帰宅後の花粉症対策
→家に持ち込まないことが大切です
アウターは「はたかない」
玄関先でアウターをパンパンとはたく――
ついやってしまいがちですが、その瞬間に花粉がふわっと舞い上がります。せっかく外で落とそうとしても、空中に広がってしまっては意味がありません。
おすすめは、
・粘着クリーナー(いわゆるコロコロ)
・ハンディ掃除機
静かに、確実に取り除くほうが安心です。
洗える衣類はできるだけその日のうちに洗濯を。
毎回は難しくても、花粉の多い日は意識してみてください。
洗濯物の外干しは時間帯に注意
洗濯物の外干しは、時間帯を少し意識してみてください。
日中は気温が上がり、花粉の飛散量が増える時間帯です。
気持ちよく乾きそうな時間ほど、実は花粉も多いんです。
できれば室内干しが安心です。
どうしても外に干す場合は、花粉の飛散が比較的少ない夜から早朝にかけて干すようにしましょう。
空気清浄機は玄関に置くという選択
空気清浄機は「どこに置くか」で効果が変わります。
実は、室内に入った花粉はずっと空中を舞っているわけではありません。比較的早い段階で床に落ちていくことが知られています。
だからこそ、玄関に置くという発想があります。
花粉が家に入ってくる“入口”でとらえる。
リビングに置くのももちろん意味はありますが、玄関でキャッチするほうが効率的な場合もあります。
花粉の動きを考えると、理にかなった配置なんです。
ワセリンで粘膜を守る
鼻の入口や目の周囲にワセリンを薄く塗ると、花粉が直接粘膜に触れにくくなります。
鼻へは、鼻腔の内側のキワに綿棒でやさしく塗り込みます。
シンプルですが、効果を実感する方は少なくありません。
名古屋市天白区で花粉症対策を考えるなら
花粉症は、薬だけで乗り切るものではありません。
毎日の服装選び、素材の工夫、帽子の着用、玄関でのひと手間。そうした積み重ねが、症状の程度に影響してくるんです。
もしこのような対策をしても花粉症の症状が残る場合には、名古屋市天白区の元八事ファミリー内科クリニックまでどうぞお気軽にご相談ください。
記事監修:元八事ファミリー内科クリニック 院長 浅野貴光(呼吸器専門医、医学博士)
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