2025年冬のインフルエンザ「サブクレードK」とは?
こんにちは。元八事ファミリー内科クリニックの浅野です。
今年の秋冬にかけてニュースでも取り上げられることが増えてきたのが インフルエンザの新しいタイプ「サブクレードK」です。 「新型」ではありませんが、これまでのインフルエンザ(H3N2)の中で、 少し性質が変わったグループ(変異株)と考えてもらうといいかと思います。
そこで今回のブログでは、ぜひ知っておいてほしい 症状・流行の状況・ワクチン・受診のタイミング を、できるだけわかりやすくまとめました。
サブクレードKって
どんなインフルエンザ?
サブクレードKは、従来からあるH3N2型インフルエンザの仲間です。 ウイルスが少しずつ形を変える「抗原ドリフト」という現象によって生まれたタイプで、 まったく新しいウイルスではありません。
基本的な症状は、いつものインフルエンザと同じです。
- 急な高熱
- のどの痛み
- 関節痛・頭痛
- 強いだるさ
- 咳や鼻水
「症状が特別重い」という報告は今のところありませんが、 広がりやすい(感染しやすい)傾向が指摘されています。
2025年11〜12月の流行状況
現在(2025年11〜12月)は、欧州・英国・カナダでサブクレードKが急増。 日本でもH3N2が増えており、同系統のサブクレードKが流行の中心になりつつあります。
専門機関は、今年のインフルエンザについて 「例年より早く広がり始めている」と発表しています。実際に、当院においても、例年より早く流行が始まった印象を持っており、発熱でこられた方の多くがインフルエンザA型に罹患されているのを確認しています。
ワクチンは効くの?(早期データ)
2025/26シーズンのインフルエンザワクチンは、サブクレードKに対しても 重症化を防ぐ効果があることがわかっています。
特に子どもでは入院を防ぐ効果が高いというデータが出ています。 大人では「感染を完全に防ぐ」ほどではないものの、 重症化を防ぐ効果はしっかり維持されていると報告されています。
そのため、例年どおり、インフルエンザのワクチン接種を受けることをお勧めしますので、また打たれていない方は、ぜひ早めにワクチン接種してもらうといいかと思います。
こんな症状が出たら受診を検討しましょう
インフルエンザの治療薬(タミフル等)は、 発症後48時間以内に使うと最も効果があります。
そこで、次のような症状がある場合は、早め受診してもらうことをおすすめします。
- 急な発熱(38℃以上が多い)
- 強いだるさや関節の痛み
- 咳やのどの痛みが急に強くなった
- 家族内や職場・学校でインフルエンザが流行している
再診が必要なサイン
一度受診して薬を飲んでいても、次のような症状が出たら再度の受診が必要をしてもらうことをお願いしたいです。
- 息が苦しい、息が速い
- 熱や咳が一度下がった後に、また悪化した
- 3〜7日たっても良くならない
- 水分がとれない・ぐったりしている・尿が少ない
- 子ども:顔色が悪い、反応が鈍い、いつもより元気がない
これらの症状は 「重症化の可能性があるサイン」であると考えてください。
まとめ:サブクレードKだから特別に怖い?
→ 過度に心配しなくて大丈夫
サブクレードKは、ニュースでよく聞く名前になりつつありますが、 従来のインフルエンザと症状の傾向はほぼ同じです。 ただし流行のスピードがやや速いため、
- 早めの受診
- 必要なときの再診
- ワクチン接種
この3つがとても大切だと思います。 不安な症状があれば、ぜひ遠慮なく当院へご相談ください。
引用文献(公的機関データ)
World Health Organization (WHO). "Influenza Update." 2025.
Centers for Disease Control and Prevention (CDC). "Influenza: Clinical Guidance." 2025.
記事監修:元八事ファミリー内科クリニック 院長 浅野貴光(呼吸器専門医、医学博士)
院長のプロフィールはこちらから
