新鮮な牡蠣なら安心?ノロウイルスの危険性!
新鮮な牡蠣なら安心?
こんにちは。冬になると、よく食べるようになる食材の一つに「牡蠣」があります。
カキフライ、生ガキなど、牡蠣が好きという方は多いのではないでしょうか?
この季節、おいしくいただくことが多い牡蠣についてですが、心配なのが「ノロウイルス」による食中毒だと思います。
この牡蠣によるノロウイルスについては、
生ならリスクがあるとか、新鮮ならまだ大丈夫とか、いろいろ言われることが多いと思います。
ですが・・・
結論からお伝えすると、牡蠣が新鮮かどうかと、ノロウイルスの安全性は別問題なんです。
これは脅すための話ではなく、きちんと知っておけば防げる話なので、お伝えしたいと思います。
そこで今回のブログでは、
今日は「牡蠣とノロウイルス」について、調べてみたのでお伝えしていきたいと思います。
「新鮮=安全」と思ってしまう理由
牡蠣って、「当たると怖いけど、新鮮なら大丈夫」というイメージがありませんか?
この感覚、実はとても自然なんです。
食中毒の多くは細菌(サルモネラ菌や腸炎ビブリオなど)が原因で、これらは時間が経つほど増えやすいという特徴があります。
だから「新鮮なものを早く食べる」という考え方が、これまで正解だったんです。
ただ、ノロウイルスは細菌ではなくウイルスです。
ここが大きな落とし穴なんです。
ノロウイルスは「新鮮さ」とは無関係なんです
ノロウイルスは、食品の中で増えることはありません。
つまり、「昨日より今日の方が危ない」という性質ではないんです。
さらに驚かれるのが、感染に必要なウイルス量の少なさです。
たった18個で感染する可能性
研究では、ノロウイルスはわずか18個程度体に入るだけで感染が成立する可能性があるとされています。
例えるなら、スプーン1杯どころか、目に見えない粉塵レベルです。
「少しなら大丈夫」「一口だけだから平気」――この感覚が通用しないのがノロウイルスなんですね。
なぜ牡蠣にノロウイルスが集まってしまうのか
牡蠣は「海のミルク」と呼ばれる一方で、海のろ過装置のような役割をしています。
専門的にはフィルターフィーダー(ろ過摂食者)といって、1日に数百リットルもの海水を体に取り込み、栄養を集めているそうなんです。
このとき、もし海水中にノロウイルスが含まれていると、ウイルスだけが牡蠣の体内に濃縮されてしまうんです。
やっかいなのは、牡蠣自身はノロウイルスで病気にならないこと。
なので、見た目も、匂いも、味も、まったく変わらないそうなんです。
「生食用」と書いてあれば安心?
ここもよく誤解されるポイントです。
スーパーや飲食店で見る「生食用牡蠣」という表示。
実はこれは、「大腸菌などの細菌」が一定基準以下という意味なんです。
ノロウイルスの有無は、検査項目に含まれていません。
つまり、「生食用=ノロウイルスゼロ」ではないんですね。
現時点の技術では、ノロウイルスを100%排除した生牡蠣を安定して提供することは難しい、というのが専門家の共通認識みたいです。
実は怖い「軽症で済むからいいや」という考え方
健康な大人の場合、ノロウイルス感染は1〜2日で自然に回復することも多いです。
そのため、「ちょっと下しただけ」「吐いて終わり」と軽く考えがちです。
でも、外来で診ていると、ときどき脱水や血圧低下、持病の悪化につながるケースも決して少なくありません。
特に、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病がある方は、「一時的な体調不良」が思わぬトラブルにつながることもあるんです。
自分と家族を守るための現実的な対策
① 加熱は、やはり最強です
ノロウイルスは熱に弱く、中心温度85〜90℃で90秒以上の加熱で感染力を失います。カキフライ、グラタン、鍋。「中心まで火が通っているか」を意識するだけで、リスクは大きく下げられます。
② 手洗いは“アルコールより石けん”
ノロウイルスにはアルコールが効きにくいです。石けんと流水で、物理的に洗い流すことが大切なんですね。
③ 調理器具は塩素系で
まな板や包丁、ふきんなどは、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)が有効です。
「ちょっと不安だな」と思ったら・・・
「牡蠣を食べた後、なんとなくお腹の調子が緩い」
「吐き気は治まったけど、だるさが続く」
このような微妙な症状の場合にも、無理はせず、早めに相談してみてください。
まとめ
生牡蠣のリスクは、ゼロにはできません。でも、加熱、石鹸洗い、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒などによって、感染リスクは下げることはできます。
ぜひこの冬に下記を食べられる際には、参考にしてみてください。
記事監修:元八事ファミリー内科クリニック 院長 浅野貴光(呼吸器専門医、医学博士)
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