LOX-indexとは?
LOX-index(ロックスインデックス)とは?―
将来の心筋梗塞・脳梗塞リスクを
「今」知るための血液検査

こんにちは。元八事ファミリー内科クリニック院長の浅野です。
コレステロールや血圧、血糖値といった生活習慣病のコントロールは、とても大切です。実際、普段の外来診療では、こうした数値を確認しながら治療や生活指導を行っています。
ただし、こうした通常の診療ではあえて行わない検査、でも「将来の安心」を考えると特におすすめしたい検査があります。
というのも、心筋梗塞や脳梗塞といった血管の病気は、症状が出るずっと前から、体の中で静かに準備が進んでいることが多いからです。痛みも苦しさもないまま、血管の内側では少しずつ変化が起こっています。
その目に見えない“静かな変化”を捉えることができる検査のひとつが、LOX-index(ロックスインデックス)でという検査なんです。そこで今回のブログでは、当院の健診項目のオプションとして採用している、LOX-index(ロックスインデックス)について説明をしていきたいと思います。
健康診断だけでは分からない血管のリスク
一般的な健康診断では、血圧・血糖値・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、中性脂肪などを評価します。これらはとても重要な指標です。
ただ、診療をしていると、
「数値はそれほど悪くなかったのに心筋梗塞を起こした」
「毎年健診を受けていたのに脳梗塞になった」
という方に出会うことが時々あります。
これは、動脈硬化が単なる数値の問題ではないからなんです。
動脈硬化は「血管の炎症」から始まります
動脈硬化というと、「脂が血管に詰まる病気」というイメージを持つ方が多いと思います。
でも実際には、血管の内側(血管内皮)が傷つき、炎症を起こし、それが長年続くことで血管が硬く・狭くなっていく、という流れで進行します。
この「炎症が起こりやすい血管の状態」を評価するのが、LOX-indexなんです。
LOX-indexの仕組み
カギとなるのは「LOX-1」という受容体
少し専門的な言葉が出てきますが、噛み砕いて説明します。
LOX-1(ロックスワン)とは、血管の内側にあるアンテナのような存在です。このアンテナは、酸化LDL(サビついた悪玉コレステロール)をキャッチします。
酸化LDLは、動脈硬化を強く進める物質で、血管にとってはかなりのストレスになります。
LOX-1が活発になると、血管では何が起きる?
LOX-1が多く、よく働く状態になると、
- 血管の内側に炎症が起こりやすくなる
- 動脈硬化が進みやすくなる
- 将来、血管が詰まるリスクが高まる
といった変化が起こります。
つまりLOX-1は、心筋梗塞や脳梗塞へ向かう流れの“入口”に関わっているんです。
LOX-indexは
「2つの血液データ」を組み合わせた検査
① LOX-1リガンド(血管を刺激する物質)
これは、LOX-1を刺激し、動脈硬化を進めやすくする物質です。
この値が高いほど、血管が刺激を受けやすい環境にあると考えられます。
② 可溶性LOX-1(血管ダメージのサイン)
可溶性LOX-1は、血管の内側が傷ついたときに血液中に現れる物質です。
言い換えると、血管が「そろそろつらいですよ」と出しているサインのようなものです。
この2つを掛け合わせた指標がLOX-index
LOX-indexは、
- 血管を刺激する力
- 血管が傷ついているサイン
この2つを組み合わせて評価します。
単にコレステロールの量を見る検査ではなく、血管の中で何が起きているかを反映しやすいのが特徴なんです。
どんな方にLOX-indexをおすすめするのか
元八事ファミリー内科クリニックでは、次のような方にLOX-indexをご提案することがあります。
- 40歳以上で将来の心筋梗塞・脳梗塞が気になる方
- 家族に心筋梗塞や脳梗塞の既往がある方
- LDLコレステロールは正常〜軽度高値だが不安な方
- 喫煙歴がある、または過去にあった方
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症を指摘されたことがある方
健康診断のオプションとして受けられます
当院では、健康診断のオプションのひとつとしてLOX-indexを採用しています。
採血だけで行えるため、健診と同時に受けていただけます。特別な準備はほとんど必要ありません。
まとめ
LOX-indexは「未来の自分を守るための検査」
LOX-indexは、今の異常を探す検査ではありません。
将来の心筋梗塞・脳梗塞リスクを、症状が出る前に知るための検査です。
何も起きていない今だからこそ、できることがあります。
健康診断を「ただ受けるだけ」で終わらせず、一歩先の安心につなげてみませんか。
少しでも気になる方は、どうぞお気軽に元八事ファミリー内科クリニックまでご相談ください。
記事監修:元八事ファミリー内科クリニック 院長 浅野貴光(呼吸器専門医、医学博士)
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