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ブログ

食後に眠くなるのは血糖値が原因!?

生活習慣病  / 糖尿病

こんにちは。元八事ファミリー内科クリニックの浅野です。

「お昼ごはんのあと、いつも急に眠くなるんです」
「大事な会議なのに、意識がふっと遠のきそうになる」

そんな経験、ありませんか?

多くの方は「寝不足かな」「午後はこんなものですよね」と流してしまうことが多いかもしれません。
ですが、実はその眠気の背景に、血糖値の変動が隠れていることがあるんです。

そこで今回のブログでは、食後に起こる眠気の正体と、血糖値との関係について、できるだけわかりやすく書いてみたいと思います。

食後の眠気の原因は
「血糖値スパイク」かもしれません

血糖値とは、血液の中のブドウ糖(体を動かすエネルギー源)の濃度のこと。
食事をすると血糖値は上がり、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて、ゆるやかに下がっていきます。

ところが、この血糖値の動きが急激に上がって、その反動で急激に下がることがあります。
これが「血糖値スパイク」というものなんです。

血糖値が急上昇すると、その反動で強く下がる・・・
そのときに起きるのが、強い眠気、だるさ、集中力の低下、といった症状なんです。
「食後だけ頭がぼーっとする」——まさに食後の血糖値の乱高下が原因かもしれません。

 

海外の研究でも、食後高血糖(食後に血糖が大きく上がる状態)が日中の眠気や認知機能の低下と関連することが報告されています。

Acute hyperglycemia alters mood state and impairs cognitive performance in people with type 2 diabetes
Diabetes Care. 2004 Oct;27(10):2335-40.


放置すると将来的な糖尿病リスクにつながってしまうこともありますし、もしかしたら、すでに糖尿病になっている兆候かもしれません。

 

血糖値スパイクが起こりやすい食事とは?

① 糖質に偏った食事

ごはん大盛り+麺類、菓子パンだけ、甘い飲み物。
こうした食事は血糖値を一気に押し上げてしまいます。

炭水化物(ごはん、パン、麺類)は体に必要な栄養素です。
問題は「量」と「バランス」なんです。

 

② 早食い・まとめ食い

朝を抜いて、昼に一気に食べる。
これも血糖値の急上昇を招きます。

早食いは消化吸収が急激に進み、血糖値も一気に上がります。
「仕事が忙しくて5分で食事を食べる」…心当たり、ありませんか?

 

③ 白い炭水化物中心

白米、食パン、うどん。
精製された炭水化物は血糖が上がりやすい特徴があります。

一方で、玄米、全粒粉パン、そばなどは食物繊維が多く、血糖の上昇がゆるやかです。

 

 

食後の眠気を防ぐ5つの食事ポイント

1.糖質を「減らす」より「整える」

大切なのは、ゼロにすることではなく、量とバランスを整えることです。極端に制限すると、かえって反動で食べ過ぎてしまうこともあります。
毎食のごはん量を見直す、間食の甘い飲み物を控える——そんな小さな調整で十分なんです。

無理なく続けられる形で続けていくことが大切になってきます。

2.たんぱく質と一緒に食べる

ごはんやパンだけで済ませていませんか?
そこに、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質を少し加えるだけで、体の反応は変わります。

たんぱく質は糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を抑えてくれる効果があります。

また、たんぱく質は消化に時間がかかるため、満腹感が長続きします。
結果として間食が減り、血糖値の乱高下を防ぎやすくなるんです。

3.野菜から先に食べる

最初のひと口を、野菜からにしてみるだけでも変わってきます。

野菜に多く含まれる食物繊維(消化や吸収をゆるやかにする成分)が、糖の吸収スピードをやさしく抑えてくれます。いわば、血糖値の“クッション”のような役割を果たしてくれるんです。

これがいわゆる「ベジファースト」というものです。
サラダやおひたし、具だくさんの味噌汁でも構いません。

順番を少し変えるだけ。
それだけで、食後の血糖値の上がり方は穏やかになります。

4.ゆっくり噛む

食事のスピード、つい早くなっていませんか。

よく噛むことで、血糖値の上がり方はゆるやかになります。
噛む刺激は消化を整えるだけでなく、インスリン(血糖を下げるホルモン)の分泌リズムを安定させる働きもあります。

早食いは、血糖値を一気に押し上げる原因のひとつ。
ぜひゆっくり噛んで、食後の急激な血糖値の上昇を抑えてみてください。

5.3食きちんと食べる

みなさんは朝食を抜いたりしていませんか?
忙しい日は、つい食事のことを後回しにしがちですよね。

けれど、食事を抜くと次の食事で血糖値が一気に上がりやすくなります。
空腹時間が長いほど、体は「一気に吸収しよう」と働いてしまうからです。

その結果、血糖値が急上昇し、その反動で強い眠気やだるさが出ることもあるんです。

体を整えるには、規則正しく3食。これが基本なんです。

こんな症状があれば一度チェックを

  • 食後に毎回強い眠気がある
  • 甘いものを食べるとだるくなる
  • 健康診断で血糖値やHbA1c(過去1〜2か月の平均血糖)が高めと言われた
  • 家族に糖尿病の人がいる

血糖値スパイクは健康診断では見逃されることがどうしてもあります。
空腹時血糖が正常でも、食後に大きく上がっているケースもあるからなんです。

 

最後に

食後の眠気は、ありふれた症状です。
だからこそ、「こんなものだ」と見過ごされやすいんです。

でも体は正直です。
血糖値の乱れが続けば、将来的に糖尿病や動脈硬化(血管が硬くなる状態)へつながる可能性もあります。小さなサインのうちに気づけるかどうかが大切なんです。

名古屋市天白区の元八事ファミリー内科クリニックでは、食後の眠気や血糖値の異常、糖尿病の予防・治療まで丁寧に診療を行っていきたいと思っています。

「ただの眠気」と決めつけずに、少しでも気になることがあれば、ぜひ一度、当院へご相談ください。

 

記事監修:元八事ファミリー内科クリニック 院長 浅野貴光(呼吸器専門医、医学博士)

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