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血糖値は「食べる順番」でここまで変わる

一般内科  / 生活習慣病  / 糖尿病

血糖値は「食べる順番」でここまで変わる

こんにちは。元八事ファミリー内科クリニックの浅野です。

当院には、糖尿病や血糖値が気になる方も多く通院されています。
食事内容にはしっかり気を配っている。それなのに、「思ったほど血糖値が下がらない」「数値が安定しない」。そんな声を聞くことも少なくありません。

実は、そうした方にこそ知っていただきたい視点があります。
それは、食べる内容そのものだけではない、ということ。
「何を食べるか」だけでなく、「どの順番で食べるか」。
この違いが、血糖値の動きに大きく影響するんです。

 

今回のブログでは、糖尿病予防や血糖コントロールを考えるうえで、なぜ“食べる順番”が重要なのかを、できるだけわかりやすく書いてみたいと思います。

「ベジファースト」は間違いじゃない
でも、それだけじゃ足りない

食事の順番と聞くと、多くの方が思い浮かべるのが「ベジファースト」。
野菜を先に食べると血糖値の上昇がゆるやかになる。これは事実です。

もともとベジファーストが広まったきっかけは、
「食事の10分前に野菜を食べてから主食を食べた人」と「最初にごはんを食べた人」を比べた研究。
野菜を先に食べたほうが、食後血糖値の上がり方が穏やかでした。

この結果から、「野菜を先に食べると体にいいらしい」「ダイエットにもいい」「糖尿病にいい」と広まりました。
ここまでは、間違っていませんが、実はもう一つ大切な考え方があるんです。

 

本当に大事なのは「カーボラスト」という考え方

血糖値を一番大きく動かすのは、炭水化物(糖質)です。
ごはん、パン、麺類、甘い飲み物。ここは避けて通れません。

だからこそ大切なのは、
炭水化物を食事の後ろに回すこと
これを「カーボラスト」と呼びます。

実際、アメリカ・ニューヨークのウェイル・コーネル医科大学の研究では、
食べる順番を変えただけで、血糖値の動きが大きく変わったという報告がなされているんです。

Shukla AP, Andono J, Touhamy SH, et al.
Carbohydrate-last meal pattern lowers postprandial glucose and insulin excursions in type 2 diabetes.
BMJ Open Diabetes Research & Care. 2017;5(1):e000440.

 

3つの食べ方を比べると、結果は一目瞭然

  • ①カーボファースト:パンとジュース → 10分後に肉とサラダ
  • ②カーボラスト:肉とサラダ → 10分後にパンとジュース
  • ③三角食べ:すべてを少しずつ交互に食べる

この中で、血糖値の上昇が最も穏やかだったのは②カーボラスト
急上昇が抑えられ、波も小さい。
「三角食べよりも良い」という結果は、意外に感じる方も多いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

和食のコース料理は、理にかなっている

ここで少し、食事風景を思い出してみてください。
和食のコース料理。最初に前菜、次に魚や肉、最後にごはん。
中華料理でも、締めはごはんですよね。

昔から続いてきた食べ方は、実は体にやさしい。
自然とカーボラストになっているんです。

「三角食べが正しい」と教わった世代の方も多いと思います。
でも、血糖値という視点で見ると、必ずしも最適とは言えません。

野菜じゃなくてもいい。
意外と使える「先に食べる食品」

ここで大事な話をします。
先に食べるのは、野菜サラダでなくてもいいんです。

おすすめしやすいのは、以下のような食材です。

ナッツ

アーモンドやくるみなど。
脂質と食物繊維が多く、血糖値の上昇を抑える働きがあります。
少量で満足感が出るのもメリット。

 

ゆで卵

たんぱく質が豊富。
糖質がほぼゼロで、血糖値に影響しにくい。
調理が簡単なのも続けやすい理由です。

 

肉・魚などのたんぱく質

食事の最初に、主菜を少し食べる。
これだけでも、後の血糖値の動きは変わります。

つまり、


「ベジファースト」だけでなく、「ナッツファースト」「プロテインファースト」もアリなんです。

 

 

最後に

食事そのものを大きく変えるのは、正直しんどいですよね。
我慢ばかりの生活は、長くは続きません。

でも、「食べる順番を少し意識するだけならできそう」。
そう感じる方は、意外と多いのではないでしょうか。

名古屋市天白区の元八事ファミリー内科クリニックでは、糖尿病をはじめとした生活習慣病の診療にも力を入れています。
無理な制限を押しつけるのではなく、その方の生活に合った続けやすい方法を一緒に考えていく。それを大切にしていきたいと思います。

糖尿病で治療中の方も、健診で血糖値を指摘されたばかりの方も、ぜひ一度元八事ファミリー内科クリニックにまでご相談いただければと思います。

記事監修:元八事ファミリー内科クリニック 院長 浅野貴光(呼吸器専門医、医学博士)

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