インフルエンザでなかなか熱が下がらない時に考えること
インフルエンザなのに、熱が下がらない
こんにちは。元八事ファミリー内科クリニックの浅野です。
「インフルエンザと診断されて薬も飲んでいるのに、熱がなかなか下がらないんです」ということで、再受診をされる方、結構多い印象です。
今年のインフルエンザ、いかがでしょうか?
熱が数日で収まらないケースも多いのではないでしょうか?
38℃台、39℃台の熱が何日も続くと、「このまま様子を見て大丈夫なのか」「何か重い病気では」と不安になりますよね。
そこで今回のブログでは、インフルエンザと診断後に、熱がなかなか下がらないときに、何を考え、どこを見ればいいのか、ということについて、書いてみたいと思います。。
インフルエンザの熱は、一直線に下がるとは限りません
まず知っておいてほしいのは、
インフルエンザの発熱は「きれいに下がって終わる」ものばかりではないということ。
体がウイルスと戦っているあいだ、熱は上下を繰り返します。
一度下がったと思ったら、翌日にまた上がる。これは珍しい経過ではありません。
薬を飲んでいるのに熱があるのは、おかしい?
「抗インフルエンザ薬を飲んでいるのに熱がある=効いていない」
そう思われがちですが、実は少し違います。
抗インフルエンザ薬は、ウイルスの増殖スピードを抑える薬。
解熱剤のように、飲んですぐ熱を下げる薬ではありません。
そのため、服用していても1~2日は高熱が続くことがあります。
これは、体がしっかり免疫反応を起こしている証拠でもあるんです。
インフルエンザの発熱期間の目安
一般的には、発症から3~4日で解熱に向かうことが多いとされています。
ただし、年齢や体力、ウイルスの型によって差があります。
熱が下がったあとも、だるさや咳だけがしばらく残る。これもよくある経過です。
熱が下がらないときに考える、5つのポイント
「まだ熱がある」その事実だけで、すぐに異常と決めつける必要はありません。
ただし、背景にはいくつかの理由が隠れていることがあります。
① インフルエンザの型による違い
インフルエンザには主にA型・B型があります。
B型は、A型に比べて熱が長引く傾向があると言われています。
「前にかかったインフルエンザと違う感じがする」
そう感じるのは、決して気のせいではありません。
② 薬を始めたタイミング
抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内に始めると効果が出やすい。
これは多くの研究でも示されています。
受診が少し遅れた場合、薬を飲んでいても熱の下がり方がゆっくりになることがあるんです。
③ 体力・年齢・基礎疾患
高齢の方、乳幼児、妊娠中の方。
また、糖尿病や心臓・肺の病気がある方では、回復に時間がかかることがあります。
「同じ治療をしているのに、家族より治りが遅い」
それは、人それぞれの背景が違うことも、影響していたりします。
④ 一度下がって、また上がる「二峰性発熱」
インフルエンザでは、一度熱が下がったあと、再び発熱することがあります。
これを二峰性発熱(にほうせいはつねつ)と呼びます。
二峰性発熱は子どもに多い症状であり、多くの場合は心配ありません。
しかし、たまに大人でも二峰性発熱が起こることもあります。

⑤ 合併症のサインが隠れていないか
注意が必要なのは、
熱に加えて「別の症状」が強くなってきた場合です。
肺炎、中耳炎、インフルエンザ脳症など。合併症が起こると、熱が長引くだけでなく、全身の状態も悪くなります。
インフルエンザはまれに、肺炎や脳症などの合併症を起こすことがあるのが怖いところです。
→ 発熱とともに息苦しさや意識障害などが出てきた際には要注意です。
「様子見」と「再受診」の分かれ道
迷ったときは、熱の高さだけで判断しないことが大切です。
大人・子ども共通で注意したいサイン
- 息が苦しそう、ゼーゼーする
- 胸の痛みが出てきた
- 水分がとれない、尿が極端に少ない
- ぐったりして反応が悪い
これらがあれば、早めに医療機関へ相談してください。

子どもで特に注意したいポイント
呼びかけへの反応が鈍い、ぼーっとしている。
普段と明らかに様子が違う。
こうした変化は、熱の数字以上に重要なサインです。
解熱剤を使っても熱があるときの過ごし方
受診の目安に当てはまらず、全身状態が安定している場合。
自宅でできることも、実はたくさんあります。

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こまめな水分補給
発熱が続くと、汗や呼吸で想像以上に水分が失われます。
「喉が渇いた」と感じたときには、すでに軽い脱水が始まっていることも少なくありません。
一度にたくさん飲もうとせず、少量を回数多く。水やお茶、経口補水液など、胃に負担の少ないものがおすすめです。尿の量が極端に減っていないかも、ひとつの目安になります。無理をせず、とにかく休む
「熱が下がってきたから」「仕事が気になるから」と、早めに動き出してしまう方がいます。
でも、インフルエンザの回復には、体がウイルスと戦う時間が必要です。
発熱が続いている間は、体力を回復に集中させる時期。
家事や仕事は最低限にして、しっかり横になる。これが、結果的に回復を早めます。部屋の乾燥を防ぐ
空気が乾燥すると、喉や気道(空気の通り道)の粘膜が傷つきやすくなります。
すると、咳が長引いたり、のどの痛みが強くなったりしがちです。
加湿器を使う、濡れタオルを干すなど、できる範囲で構いません。
「呼吸が少し楽だな」と感じられる環境を整えることも、立派な治療の一部なんです。
最後に
インフルエンザで熱が下がらないと、不安になるのは当然です。大切なのは、我慢しすぎないこと。
様子を見ていい熱もあれば、立ち止まるべきサインもあります。その見極めを、一緒に考えるのが、かかりつけ医の役割だと思っています。
まだまだインフルエンザが流行している最中です。熱が続いていたり、体の調子が悪いときには、
ぜひ名古屋市天白区の元八事ファミリー内科クリニックにまで、お気軽にお問い合わせください。
記事監修:元八事ファミリー内科クリニック 院長 浅野貴光(呼吸器専門医、医学博士)
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